何か書きます

 ゆうこりんさんが好きなものについて書いていたので、私も便乗します。
 トルストイというロシアの文豪に『アンナ・カレーニナ』という作品があり、そのなかでのリョーヴィンというキャラの奮闘ぶりが好きです。限りない親近感を抱いてしまいます。
 彼は32歳の地主貴族で、田舎の領地で農業経営をし、都会のムダに贅沢な暮らしや社交界を軽蔑しています。生と死の意味を思索する一方で、農民と一緒に草刈りに熱中したりする。変わった頑固者で、自分のことを醜男と思い込んでいる彼が、シチェルバツキー家の令嬢キティにプロポーズするため、大都市モスクワに来るところから物語が始まります。
 最近、少し気になる事があって所々読み返しているのですが、やっぱりすごいですトルストイって。自己を掘り下げるならまだしも、薄っぺらな人間観察や他人の心理分析ばかりしている人達をみると虫酸が走りますが(そういう人達は、ひとを本当に理解したいという気持ちもなく、ただ会話のネタとして楽しければいいという人達なので)、トルストイみたく、これだけ緻密に人間を描かれると逆に腹が立ちません。脱帽です。破滅してしまうアンナでさえも、罪のある女性とは描いてないように思います。
 話が逸れました。再読していて驚くのは、今まで端役だと思っていたオブロンスキー(リョーヴィンの友人でキティの義兄)とかその妻ドリー(キティのお姉さん)なんかがキティのことで、リョーヴィンにあれこれ助言したり、会話する場面とかリアルです。彼らも好きです。
 うん。実際、こんなアドバイザーいますよ。ものすごく有り難い助力者。幸いなことに私の周りにも、温かいオブロンスキー諸氏がいるので感謝しています。リョーヴィンのごとく好意的な助言も、ほとんど右から左に受け流しがちですが、懲りずにこれからもご指導ご鞭撻よろしくお願いします。
 結局、言いたいのはこれでした(笑)長々とすみません!
          下呂戦記@キャブ