ヒトツキ

豊田ハンディキャブの会の理事長が亡くなって一月経ちました。
彼から余命1年から1年半と聞かされてから僅か一月で旅立った、12年間共に歩いてきた当事者の仲間。

12年前、ユートピアで暮らしながら送迎サービスの仕事を担当。当時のユートピアは若宮町にあり、仲間と共同生活をしながら活動(仕事)をしていました。

面倒見がよく、細かなこともきっちり丁寧に仕事をする彼は、ユートピアの柱の一つであるハンディキャブの代表になるにも時間は掛かりませんでした。
彼自身移動困難者ということもありハンディキャブの仕事は天職だったのでしょう。ここまで引っ張ってくれました。

もちろん、いいことばかりではなかったし、特に同姓で年も近くさらに性格は正反対の私とは、時にぶつかり、意識する存在だったけど、安心して仕事をまかせられる彼。

プライベートでは、呑みに行くと夢やどうしたらモテルかよく話した(なぜかそっちの方になると後ろ向きになる彼をよくたきつけた)。箱根に旅行に行ったり、私の結婚披露宴を仕切ってくれたり、思い出はいっぱいある。

思い出かー。そういう言葉になるんですね。彼の12年間はどんな12年間だったのだろう?

亡くなる前日の夜、「申し訳ありません。12年間、本当に楽しかったです。ありがとうございました。」と皆に伝えて欲しいと私の手を痛いほど握りながら・・・。

こっちこそ、ありがとうです。
そして、「本当に楽しかった。」の言葉が心に残ります。

                      ひ弱なボス